「母乳にいいのはお米」という神話について思うこと。

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 子どもが生まれてから、子育てに関する情報を様々なところから仕入れてくるのですが、「神話」が数多く存在しているように感じています。その中から「正しい」と思える情報を選択していくのはなかなかに難しいことだなと常々思っています。

 

本当か嘘かなんて、その時期を過ぎてしまえば検証する手立てがなく、その人の「経験」としてしか残らないため、ある人にとっては本当であることが他に人には当てはまらなかったり、実はフォーカスしていない別のものが効いていたりするため、その情報が「間違っている」と容易に断言できないのが原因だと思っているのですが。

 

私たち夫婦が最初に直面した子育てに関する「神話」は、「お米を食べると母乳が良く出る。だからお米をいっぱい食べなさい」というものでした。

 

 

 

お米について

キング・オブ・炭水化物(糖質)といっても過言ではないかもしれません。精白米のGI値は84と高く、大量に食べれば血糖値が一気に上昇します。さらに精白米の場合だと精米の段階で栄養が殆ど落ちてしまうため、炭水化物しか接種できないのでは?と思うぐらいの栄養バランスです。

 

しかし、妻が出産してすぐに持ってきた情報によると「お米(特に精白米)」が母乳にいいらしいのです。

 

母乳はホルモンの働きによって作られるそうなので、栄養云々よりそのホルモンの働きを促進するのかな?(一体何の成分が作用するのかは分からないけど…)という説で落ち着き、「いっぱいお米を食べると母乳が良く出る」神話を信じ、実践してみることにしました。

 

普段の米の量

我が家では普段「もち麦」と一緒にお米(7分づき)を炊いていました。栄養バランスが偏るのを避ける為と、血糖値の上昇による眠気を抑える為です。

 

 

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標準のお米(ご飯)の量は茶碗一杯で150gと言われていますが、測ってみたところ50~60gでした。標準の1/3程度の量。よく噛んで食べるので、これでもちょっと多く感じるときもあります。

 

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お米は炊いた後冷凍しています。茶色いのはもち麦の色です。もち麦入れずに炊いたお米を見ると眩しく感じることがあります(笑) 

 

 

神話適用後

産後、妻のご飯の量を1食あたり茶碗1杯より少し多めの160~200g程度にしました。もち麦に関してはそのまま入れて炊いていました。私の分は増やしても仕方ないため変えていません(笑)

 

ご飯って、量を増やしても食べられるんですよね。血糖値の上昇により糖が糖を呼ぶからということらしいですが。産後と言うこともあり、問題なく食べておりました。

 

母乳への効果は…?

子どもが生まれてすぐの2月~3月は母乳の量が足りず、ミルクとの混合でした。4月の中頃に母乳の量が増えたようで、完全母乳になりました。

 

母乳以外への影響

食べる量(特にお米=糖質)を増やしたことにより、体重があまり減っていきませんでした。「産後は一気に痩せると聞くけど…。」と当人は何度も愚痴っておりました。

 

また、疲れてなにもできないことが多かったです。これに関しては「産後なのでどうしようもないのかな?」とも思っていましたが、産後3か月経っても疲れやすい状況が変わらず、もしかしたらお米の影響(血糖値の急上昇、急降下)もあるのかもしれないなとも思いました。

 

神話適用解除提案

4月末ごろ、妻が疲れやすい状況が続いていたので、試しにお米の量を減らすことを提案してみましたが、「母乳が出なくなるかもしれない!」と怒られました。

 

ただ、2月3月はたいして量が出なかったわけで、本当にお米が効いているのか分からないと説得し、試しに1週間お米の量を減らしてみてはどうかと提案しました。

 

妻はしぶしぶながら提案を受け入れ、お米の量を産前に戻しました。

 

適用解除1週間後

お米の量を減らした結果、母乳の量は変わりませんでした。また、疲れやすかった妻がどんどん回復していきました。体重もお米を多めに食べていた時より減りやすくなったようです。

 

この1週間の成果から、これ以降もお米の量は増やすことなく産前の量にすることになりました。産後7か月経つ現在でもお米の量は変わらず、完全母乳も継続できています。

 

まとめ

他の方はどうなのか分かりませんが、妻の場合は「お米をいっぱい食べること=母乳がいっぱい出る」という神話の通りにはいきませんでした。

 

私見ですが、「お米」だけにフォーカスするものどうなのかな?と思っています。そもそも個人個人体質が違うわけですし、お米以外の食べ物も影響があるでしょうし、「絶対これがいい!」と誰に対しても言えるものは無いのだと思っています。

 

冒頭でお話したように、検証の手立てがないため、根拠に乏しいもしくは提示されない情報が蔓延っているように感じます(たまに精神論・根性論もあって、なんだかなぁとも思うことも)。分からなくても効果がある、ないし効果があるように思えるものがある為、なかなかややこしいのですが…。

 

ゆえに、効果がないと思ったら、「正しいはずなのに」と思いこんで無理に続けず、すっぱりやめることも大切なんだろうなと思う次第です。