不妊治療とお金の話。序の口でしたけど、結構かかりました。金銭的にも精神的にも。

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子どもが生まれる前の話ですが、妻は結婚後に生理不順で近所の婦人科にかかったところ、「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」と診断され、薬による治療をしていました。

 

結婚後は挙式や新婚旅行の予定があり、1年ぐらいは二人でゆっくり過ごしたいなとは思っておりましたが、「一生、二人きりかもしれない」可能性が浮上し、子どもがたいして好きではなかった私も狼狽えた記憶があります。

 

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結果としては、結婚してから1年半後に子どもを授かり、今年の2月に無事生まれてきてくれたので、長年苦しんでいる方と比べれば、「たいしたことない」レベルなのかもしれませんが、精神的にも金銭的にも「苦しかったこと」は確かです。

 

本日は、経緯と治療にかかったお金の話をしたいと思います。

 

 

多嚢胞性卵巣症候群とは

卵巣に小さな卵胞が連なって詰まってしまい、うまく排卵ができない症状です。

 

妻は、月経が不規則になり近所の婦人科に診てもらい、検査をしたところ、「多嚢胞性卵巣症候群」と診断されました。

 

原因はよく分からないようなのですが、妻の場合、仕事のストレスや結婚後の環境変化のストレスなどが原因ではないかと言われたそうです。

 

治療1:月経周期を安定させる

診断された時は、結婚式・新婚旅行を控えており、妊娠を望んでいない時期であったため、低用量ピル(経口避妊薬)を服用し、月経周期を安定させる治療をしました。

 

通院は家計簿の記録によると、2016年2月から2016年10月まで2か月に1回通っています(計6回)。1回あたりおよそ5000円(診察・薬代)で合計31,530円でした。

 

治療2:排卵誘発剤の使用

その後、「そろそろ子どもが欲しい」ということになり、次のステップに進みました。2017年2月から4月までの3か月間、毎月「経口排卵誘発剤」を処方され、卵子の発育を観察することになりました。1回あたりおよそ2300円(診察・薬代)で合計7020円でした。

 

最初の2か月は卵子がまったく育たず、排卵されないようでした。3か月目に漸く排卵の兆候が見れたようですが、これもダメでした。

 

近所の婦人科では、これ以上の治療はできないと言われ、別の不妊治療専門の病院を紹介してもらい、そちらに通うことになりました。

 

治療3:強めの排卵誘発剤と精密検査

紹介された病院では「体質全てを徹底的に検査する」ことから始める方針を掲げており、多種多様な検査を毎週(時には週2で)実施しました。また、近所の婦人科で処方されていた排卵誘発剤より強めの薬を処方されました。

 

妻の通院回数と、検査・治療にかかった金額は以下の通りでした。

  • 2017年4月:1回:12,020円
  • 2017年5月:6回:46,660円
  • 2017年6月:1回:2,570円

また、交通費が1回あたり720円かかっており、交通費合計5,760円それも含めてトータルで、67,010円かかりました。

 

男性不妊検査

 「徹底的に検査する」という方針でしたので、私も男性不妊検査を受けました。妻が私に対してとても申し訳ないように感じていたようで、それを感じさせまいと、とても気丈に振舞っていた様子に心を打たれて、少し泣きそうになったことを覚えています。

 

私は検査には全く抵抗がなく、むしろ「話のネタになる」程度に思っていましたから、破顔一笑、二つ返事で受諾し、2017年5月に1度、検査(費用:1,260円)に行きました。

※通勤定期範囲内だったため、交通費はかからず

 

検査結果は「問題なし」だったようで、良いと言えば良いのですが、その結果は「妻にだけ問題がある」ことを暗示することになりますから、とても辛かったです。

 

※男性の不妊検査についての詳細はご質問があればお答えします。コメントやブックマーク、ツイッターなどでお気軽にお問合せください。

 

結果

一通りの検査を実施した頃に、排卵誘発剤の効果が出たのか、2017年6月の検査結果診断時に、子どもを授かっていることを確認できました。

 

その時点で、私たち夫婦の不妊治療は終了しました。私が仕事から帰ってきた時に、妻がその日撮影したエコー写真を、嬉しそうに見せてくれたことを覚えています。

 

まとめ

治療期間は2016年2月から2017年6月までの17か月間、かかった金額は総額106,820円でした。

※妊娠を希望した時点(治療2)から計算すると、治療期間は2017年2月から2017年6月までの5か月間、総額75,290円

 

金銭的にもそうですが、精神的にも消耗しました。いつ終わるのか?いつまでこのお金がかかるのか?というゴールが見えない・分からない中での治療の辛さは、自分が当事者になって初めて分かるものなのだな、と思いました。

 

病院の領収証を見て、つい「こんなにかかるの!?」と言ってしまった時の険悪なムード、愛情ではなく治療が優先となる様々な生活計画、気休めのつもりで取り入れる、信憑性が乏しく効果の不明な食べ物…。あまり思い出したくない陰鬱になる記憶達です。

 

これは「不妊治療」なのか?

妊娠してから妻が受けた助産師外来で、「それは不妊治療の内に入らない」と言われたように、私たちの経験は不妊治療ではないか、不妊治療経験者の中では序の口の軽い方なのだと思います。

※ちなみに、この助産師外来を受けて、怒りで妻は心を閉ざしたようです。

 

ですが、妊娠のために病院で「治療」を受けたことは確かですから、その記録をつけておくことも兼ねて、本記事を執筆した次第です。