育休中の昼食は豚汁にすることが多いです。その理由は、手軽に作れる割にたっぷりの野菜を食べることができるからです。
「どうせなら美味しい豚汁を作りたい!」と思い、育休初期から作り方について試行錯誤していった結果、8か月経った現在では「簡単で美味しい豚汁」の一つの到達点に達することができたような気がしています(当然、自分基準なのですが)。
そこで私なりに考える、簡単で美味しい豚汁を作るコツを、実際に我が家の豚汁を作る過程を説明しながら「温度」に着目して3つ挙げていきたいと思います。
豚汁
今回お話する「豚汁」の定義は豚肉が入ったスープと定義します。各家庭、入れる材料は違うでしょうし、使う調味料も違ってくると思うので、豚肉が入ったスープであれば「豚汁」と呼ぶことにします。
ゆえに、この作り方は豚汁じゃない!とか、これを入れたら(もしくは入っていなかったら)豚汁じゃない!というツッコミはお待ちしておりません。
材料
今回、豚汁を作った際の材料は以下の通りです。
食材
- にんじん
- えのき
- 玉ねぎ
- ごぼう
- 豆腐
- かぶ
- かぶの葉
- 豚肉(今回は豚肩切り落とし)
普段は並べないで適当に鍋に入れています。今回は撮影用に並べてみました。
我が家では豚汁に入れるものは肉以外は決まっておらず、その時に冷蔵庫にある野菜をたっぷり入れて作っています。具が多い方がいい出汁が出て美味しくなりますし。
使用する調味料はしょうゆ・料理酒・味噌のみです。時折、仕上げにごま油や七味唐辛子を少々かけて味の変化を楽しんでいます。
加熱
まずは葉物(今回はかぶの葉)と肉以外の具材を鍋に入れ、水を好みの量入れたのち、鍋蓋をして加熱していきます。
超弱火で加熱。我が家では見た目だけで買ったDANSKの片手鍋。保温性はそれなり。
コク出しのため、豚肉を炒める方もいると思うのですが、我が家ではしゃぶしゃぶ鍋のように後入れです。炒めるのが面倒なのと、その方が美味しいと感じたからです。
コツその1:超弱火で加熱する
じっくり温度を上げていった方が野菜の旨味が出てくるので、なるべく弱火の弱火、超弱火で加熱します。時間がない時は弱火で温めてしまいますが、超弱火で作ったときの方が美味しいです。
これは豚汁だけではなく、味噌汁を作る時も同じことが言えます。
沸騰後
沸騰したら火を止め(硬くて大きい火が通りにくい野菜がある場合は、もう少し加熱しておく)、酒と醤油を大さじ1ずつ入れ下味をつけます。ここから冷ましていくのですが、その過程で味が染みていきます。
(左)しょうゆと料理酒投入後。 (右) 葉物投入後
その後、葉物を投入します。ほうれん草や小松菜などの葉物はえぐみが出やすいのと、ややくったり感とシャキシャキ感の両方を味わいたいので、我が家ではこの時点で入れています。
コツその2:肉は約75℃で投入する
肉は100度近くで入れると固くなってしまうので、少し冷ましてから投入します。75℃ぐらいで投入すると臭みもあまり出ず、柔らかく仕上がります。
撮影しながらだったので75℃を切ってしまいました。きっちりではなく、ざっくりで大丈夫です。
投入したら火が通るように肉を底のほうに沈めておき、そのまま蓋をせずに温度が下がるのを待ちます。
コツその3:味噌は約60℃で投入する
そして、最後の調味である味噌の投入は60℃程度で行います。あまり高温で入れると風味が悪くなってしまうのと、肉の加熱時間(10分程度)をしっかりと取りたいからです。
味噌の量はお好みの量で。野菜の出汁がしっかり出ているので、味噌の量は少なくても出汁が感じられて美味しいし、多くても味噌としっかり調和してあまり塩辛くならず美味しくなるので、その日の気分で量を調節しています。
またも撮影に気を取られていたら60℃を切ってしまいました…。今回は味噌少な目で。
60℃に下げてから味噌を入れたら、味噌の温度でさらに冷めてしまって美味しくないのでは…?と心配になるかもしれませんが、50℃前後は十分温かさを感じられ、なおかつ素材の味がしっかりと感じられるので美味しく飲めますよ。
参考:本で得た味噌の知識
仕上げ
味噌を溶いたら器に取り分け、お好みでごま油と七味唐辛子を少しかけて完成です。
彩りも綺麗に仕上がりました。お米は少な目、豚汁はたっぷり目。
我が家ではもち麦しらすご飯と、作り置きの副菜と共にお昼に頂くのが定番となっています。もちろん、他のものを食べる日もございますが、何にも決めてない日は自然と豚汁を作り始めます。
おわりに
以上、我が家で毎日のように作っている豚汁の作り方と、温度に関するコツのお話でした。それぞれのご家庭で味や触感に関して好みがあると思うので、「豚汁はこうあるべき!」というものではございません。
育休前はそれこそ温度など気にせず適当に作っていたのですが、育休初期に妻が授乳で手間取っていた際に、豚汁をじっくりと作ってみたら育休前に作っていたものより遥かに美味しいものができたのでした。
「これなら毎日でも食べたい!」という妻の言を受け、試行錯誤していった結果(途中では美味しくないものもできました…)、「温度」が重要であると気づき、辿り着いたものが今回の3つのコツになります。
最初は温度を測ることこそが面倒だったのですが、慣れてくるとどんな料理にも使えて、一度作った味を再現する際のいい目安になってくれるので、現在では温度計が料理に手放せないアイテムになっています。