社会人若手時代の手書きの読書録を発見したので、載せてみようと思う。

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3月の復職に向けて荷物の整理や書類の処分を積極的に進めています。育休開始当初に「保留」にしたもので使わなかったものをどんどん処分しています。約1年使わなかったということは、その後も使うことはないでしょうから。

 

今回手を付けた書類の中に、いつ書いたのか分からないノートを見つけたので、ぱらぱらとめくってみたら、中には2007年の新人時代から読んだ本の記録が付けられていました。なんてアナログな記録手法なんだ…と思ったのですが、いいネタになりそうだったので、掲載してみようと思います。

 

 

読書録

私は大学時代から読書が好きで、主に小説やエッセイを読むことを趣味としておりました。それは社会人になってからも変わらず、通勤時間を利用して物語の世界に没頭していました。仕事と本の中の世界はまったくの別物なので、いい気分転換になっています。

 

社会人になってから11年、読書は習慣として続けてきたので、もはや自分が何の本を読んだのかすら忘れてしまっています。電子書籍を購入するにあたって、紙の本は殆ど処分してしまったので、電子書籍を購入するまでに読んだ本は物的証拠としても残っておりませんでしたから。

 

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それが、こんな形で自分の「読書履歴」と再会することになろうとは…。人生って奇々怪々でオモチロイものですね。

 

記録は2007年から2010年までの4年分ありましたので、年ごとの読書録を振り返ってみたいと思います。

 

2007年

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字が汚いのはご愛敬。

 

64冊読了。最初の内は意気込んでいたのか、大学生活(3月まで)を持て余していたのか、写真右のような登場人物相関図みたいなものも書いていました。おそらくこれを書くために読書録なるものを用意したのではないでしょうか。面倒なのですぐにやめたようですが…。

 

前半は恩田陸さんの著作が多いですね。この頃既に阿部和重さんの作品には出会っていたのか。終盤は三浦しをんさんのエッセイにハマっていました。ヲタク全快で面白いんですよね。

 

作家別読書冊数ランキング

集計して見ると以下の通りでした(以降、各年集計してみます)。

1位(7冊):恩田陸さん

2位(6冊):東野圭吾さん、三浦しをんさん

4位(5冊):みうらじゅんさん、阿部和重さん

 

東野圭吾さんが1位だと思っていたんですが、恩田陸さんだったようです。どちらも多作の作家さんですよね。みうらじゅんさんがランキングに食い込んでいたのが驚きです。結構じわじわくる面白さなんです。

 

2008年

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「感想」というのは、当時読書感想ブログをやっていて、それに書いたかどうかを表しています。面倒だから全削除しちゃったんだけど、今考えると勿体なかったと思います。

 

84冊読了。前半は絲山秋子さんにハマりました。「海の仙人」は今でも度々読み返しています。また、加納朋子さんの著作もコンスタントに読んでいましたね。文体が優しく、暖かい感じで終わる作風が特徴の作家さんです。そういった作品を読みたがるということは、1年通して疲れてたのかな…。

 

後半は倉知淳さんの猫丸先輩シリーズや、西澤保彦さんの「チョーモンイン」シリーズ、「タックタカチ」シリーズの存在を知り、一気読みしていました。

 

作家別読書冊数ランキング

1位(14冊):西澤保彦さん

2位(9冊):東野圭吾さん

3位(8冊):加納朋子さん

4位(6冊):絲山秋子さん

5位(5冊):恩田陸さん、本多孝好さん

 

シリーズものって続きが気になってしまうんですよね。西澤保彦さんは多作でもあるので、いっぱい読みました。東野圭吾さんもシリーズものが多いから2位に入ってますね。「笑」シリーズが好きでした。

 

2009年

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読書感想ブログは書かなくなったんですね。

 

78冊読了。森見登美彦さんと米澤穂信さんの存在を知った年でした。前年に加納朋子さんを読んでいた影響で「日常のミステリー」のリバイバルマイブームが来て、米澤穂信さんの作品に手を出し、北村薫さんの作品を読み直したんです。

 

作家別読書冊数ランキング

1位(15冊):北村薫さん

2位(10冊):西澤保彦さん、米澤穂信さん

4位(9冊):恩田陸さん

5位(5冊):森見登美彦さん

 

新しく発見して好きになった作家さんは、出てる文庫本を一通り読んでみるのが習慣になっていたようでした。米澤穂信さんの「古典部」シリーズは小説版が一番好きですね。年を取って段々と後ろのテーマみたいなものが見え隠れするようになってからは、すこし「重さ」を感じてしまい、楽しみが薄れてきてしまいましたが…。

 

2010年

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再マークは再読したもの。書籍代の節約を始めたんですね。

 

70冊読了。森見登美彦さんの次は万城目学さんに手を出したようです。再読の面白さに気づき始めた頃でした。一度読んだはずの本なのに「こんな結末だったんだ!」と新鮮な喜びを感じられるんですよね。読書ほど人間の記憶の曖昧さに感謝できるものはないです。

 

恩田陸さんの著作は殆ど集めていたので、再読物は恩田陸さんの作品が多かったです。この頃をピークに私の恩田陸さん熱が冷めていき、今では読まない作家さんになってしまいました。これを機に、久しぶりに読んでみようかな。

 

作家別読書冊数ランキング

1位(15冊):恩田陸さん

2位(9冊):西澤保彦さん

3位(4冊):伊坂幸太郎さん、万城目学さん、森見登美彦さん

 

恩田陸さんは先ほど言及した通りです。西澤保彦さんはシリーズモノ以外の作品で、阿呆らしい設定そのものの説明はせず(原因も解明されない)、その状況をレギュレーションとしてどう推理していくか?どう進んでいくか?ということを考えるような小説を書いており、その手法が当時の私には新鮮な刺激をくれたので、若手時代はよく読んでいたんです。今は恩田さんと同じように読まなくなってしまいましたが。

 

おわりに

4年間でトータル296冊(再読含む)読んでいますが、その殆どのストーリーと結末は覚えていません。殆どの作品は「なんとなくこんな話だったっけなぁ…」程度しか覚えておりませんし、タイトルを見て「え?こんなの読んだ!?」と思う作品もありました。

 

でも、それが読書の楽しさなんですよね。読んでいる時は没頭できる。読んだ後は興奮が続くときもあれば、あっという間に忘れてしまうこともある。そしてまた読んでみると新たな発見がある(でもまた忘れる…)。

 

そんな読書の楽しさを、息子が大きくなったときに共有出来たらいいなと思っています。彼は今後どんな作品と出会っていくのだろうか。