出社拒否からの在宅勤務始めました。そこに至るまでの紆余曲折あったものの…。

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新型コロナウイルスの影響で緊急事態宣言が発令され、外出自粛を要請されておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

私は先々週まで都内にある客先に常駐(パートナー:下請け的ポジション)して仕事をしておりましたが、現在では在宅勤務をしています。そこに至るまでの経緯をお話してもよろしいでしょうか…。

 

 

在宅勤務に至るまで

3月中に起こったことから、4月に入って在宅勤務に至るまでのお話をつらつらと書いていこうと思います。気持ちが整理しきれていないところもあり、ちょっと長いです。

 

顧客のリモートワーク始まる

3月の中頃にシステム納品先のお客さん(エンドユーザー)が、リモートワークを始めました。この頃は新型コロナウイルスに対して現在よりもかなり楽観的な雰囲気が漂っていたように思います。仕事についても顧客が急に会って話がしたいとか言わなくなるから楽になるな嬉しいなと思っていましたし。

 

状況が変わったのは3月の末のことでした。いよいよ新型コロナウイルスが収束しなさそうだということになり、エンドユーザーも常駐先の顧客もそれぞれの社の命令で原則リモートワーク(家で作業ができない人は自宅待機)をするということになりました。

 

さて、私たち常駐パートナーも当然リモートワークになるかと思いきや、そうはならない雰囲気で…案の定普通に出社しておりました。顧客は在宅で作業してるのに…。

 

おかしくない?

 

無理やりに納得

常駐してないとできない作業があるから私たちは常駐して作業してるのよね。それは分かる分かる。社員しかリモートワークの環境を提供できない?そうね、そういうもんよね。だからあそこのおっさんが「在宅?できないじゃん例外!」っていってんのもあいつが老害なのも分かる。でも、それでいいんですか?お客さん。

 

と言う気持ちが湧きおこるものの、顧客側で何かの方針決めるための対応なのだろうと無理やりに納得し、平常通りの通勤・勤務を続けました。

 

ここで「皆さんが今後在宅勤務になることを想定した資料作りや仕事の進め方をしてください」みたいな方針を出してくれれば大分違ったのにな…と思います。

 

何も変わらない

しかし、都内のコロナウイルス患者が増え続け、状況が悪化していても現場は何も変わりません。平時から認められていたフレックスタイム制の名称が、オフピーク通勤に変わっただけでした。「三密は避け…」と言われても会議室での会議は続き、作業座席を離せるように配慮されることはありませんでした。

 

実際はなんらかの対応をするために動いているのかもしれませんが、私たちまで情報が降りてきません。顧客は不慣れな在宅勤務で多忙を極めているのか、連絡もなかなかつながりません。

 

また、常駐している人(他の会社)の意識の差も気になり始めました。普段はそこまで潔癖な方ではないのですが、トイレで手を殆ど洗わない人や、手を洗った人が拭かずに触れたドアノブなどに嫌悪感を抱き、マスクをあごにつけている人や「ちょっと風邪ひいちゃったみたいでー」とくしゃみをしながら作業をしている人などに呆れました。

 

体調不良

時短勤務での柔軟な勤務を認めてくれたり、有給休暇もとりやすく配慮してくれたりしていたお客さんでしたから、穏健にやり過ごそうと思う気持ちもありましたが、命を軽視されているように感じる状況にはさすがに頭にきてしまいました。

 

私の仕事はライフラインに直結するものではなく、仕事を止めたところで直接誰かが命を落とすということはありません(まわりまわって誰かの命を守ることにに繋がるということはあるのでしょうが)。なのになぜ最悪命を落とす可能性が上がる行為を続けなければならないのか…。

 

そんなことを色々と考えすぎて、何も私自身も平常通り通勤することに耐え切れなくなり、そのストレスで少し喉にかさかさとしたものを感じ、平熱よりも少し高い熱があったことから、それを理由とした体調不良で出社を自粛することにしました。もしかしたら症状の軽いものに感染してしまっているかもしれませんでしたし。

 

出社ルール

客先の出社ルールでは『体調がすぐれないときは、躊躇せず休む。症状がなくなった後、数日自粛期間をおいて無症状だったら出社してよい』ということになっていたのですが、数日経って風邪のような症状が出て検査した結果、感染していたというケースもあるようですから、そのルールに従うことも躊躇われました。

 

もし、自分が感染していて一緒に作業をしている人にうつしてしまったら…。重症化しやすいと言われる、喫煙者や高齢者もいる職場環境ですから、皆が皆軽症で済む気がしません。

 

また、一番心配なのは家族です。家族にも感染してしまった場合、現状の暮らしからはかけ離れた生活が始まることが予想されます。人一倍人見知りな息子は耐えられるだろうか、妻にも苦しい思いをさせてしまう…。そう考えると正直夜も眠れず、メンタルも弱っていきました。

 

緊急事態宣言が発令されても…

そして緊急事態宣言が発令され、「出勤者を最低7割減らしてほしい」という要請が出たことで、在宅勤務に関するルールが変わるかと思いきや、全くそのようなことはなく、何も方針が出ることなく普段の勤務が続けられたそうです。

 

私の会社でも「特別な理由がない限り在宅勤務せよ」と社長命令が出たものの、「ただし客先に常駐しているものは客先の方針に従うこと」とのことで、上司が方針を確認したそうなのですが、「状況に変化なし」との回答のみあったとのことでした。

 

私は顧客の出社ルールにおける自粛期間中の発令であったため、自宅でその状況を上司から聞きました。そして、とても落胆した私は『出社できる状況にない』ことを伝えました。所謂、出社拒否です。

 

自粛期間中に考えた自分が感染していた場合に生じる影響のこと。現時点では感染していなかったとしても、出社する度に妻に毎日心配をかけてしまうこと。家族を一番に考え、子育てを重視するために時短勤務をしているのにも関わらず、家族が不安にさせてしまっては元も子もないことなどを伝えました。

 

殆どは私のわがままです。「給料はいらないし、クビになっても構わないから、とにかく家族を安心させられる方法をとりたい」とも加え、叱られ覚悟でお話ししました。

 

すると「トニーの言っていることはよく分かる。俺も同じ気持ちだ。顧客としっかり話をする覚悟ができた。出社しなくていい。自宅でできることをしてくれ。」と普段のちゃらんぽらんさからは塑像もつかない頼もしいことを言ってくれたのです。

 

周りに迷惑がかかる?

客先に常駐しているのは私だけではありません。私の上司や部下も常駐しています。その人たちに迷惑がかかってしまう…という気持ちはもちろんありました。

 

殆ど私のわがままが発端ですが、ここで誰かが行動を起こさねば、誰かが感染するまで皆の状況が変わらないのではないかという気持ちもありました。

 

以下、打算的かつ不遜な話になりますが、私は時短勤務なので顧客から私の勤務先に支払われる報酬は常駐メンバー中一番少ないのですが、作業スピードや仕事の質は群を抜いて高いとエンドユーザーにまで評価されています。また、本来顧客がやるべき部分の仕事から細かい雑務の仕事まで私が担っている状況であり、『いなくなっては困る存在』にまでなっていると自負しています。

 

つまり、出血(出社拒否分の報酬が支払われなくなるリスク)が一番少なく済み、一番現況に衝撃を与えられるのは私しかいないのではないかと思ったのです。

 

即日動きがあった

上司が顧客の対面の方と私の状況について話をしたところ、相当深刻に捉えられたそうで、顧客の社員レベルの在宅勤務体制が整えられる手はずが進められて行きました。

 

「できるなら早くやってくれよ…。」と誰もが文句を言いたくなる展開です。

 

対面の方によると、私たち常駐パートナーにも在宅勤務ができるように上層部で話し合いを進めていたそうですが、とても動きが遅かったとのことでした。そこで、すべて整ってからでは遅すぎるという判断をして、私の会社のメンバーを優先的に在宅勤務できるよう取り計らってくれた…という押しつけがましい言い訳めいたことのようです。

 

おわりに

いわゆる『ゴネ得』で勝ち取ったような在宅勤務なので、正直褒められた行為ではないのですが、まずは家族の心身の健康を守れて良かったと思っています。

 

もちろん在宅勤務だから完全に安心というわけではなく、しっかりと予防措置をとっていかないといけないことは分かっています。食料品の買い出しに出かけると、普段と全く変わらぬ光景が広がっていますし(心なしか外出する人が増えている気もします)、そこに無根拠の安心を感じて甘んじるのではなく、気を引き締めねばと。

 

なお、緊急事態宣言発令から一週間経ち、漸く他の会社のパートナーの方も在宅勤務(もしくは自宅待機)できるようになったそうです。とはいえ各パートナーは約3週間命を軽んじられたような冷遇をされ、今までと同じモチベーションで仕事ができるのでしょうか。

 

これまでの仕事のやり方も含め、顧客との付き合い方を考える時期が訪れたのではないかとも思っています。