上司に1年間の育児休業が了承されたので、次は仕事のお客さん(顧客)への報告です。
まずは現況をおさらい
1年間の育児休業を取得するということは、現在請け負っている仕事を離れることになるため、誰かに引き継いでおく必要があります。
私の仕事に関してはこちらの記事でも書きましたが、システムエンジニアとしてメンバ2人を指揮し、ベースを私が作ったシステムの追加開発・運用をしていくお仕事でした。
結構丁寧に作った自信はあったので、まともなエンジニアであれば、理解することも拡張することも容易だと思っていたのですが、やはり他人が作ったものは理解が難しいようで、メンバ2人にだいたいの作業は任せていつつも、アクロバットなものになると、結局私が見ることになっているという状況でした。
メンバ(部下)について
一緒に働いているメンバについて特徴をおさらいしておきます。
メンバA
- 5年目社員
- 後先考えない作業が得意
- 作業をさせると必ず成果物に地雷(バグ)を埋め込む
- 名前の付け方が下手
- 説明が下手
- プライドが高い
- 顧客評価は意外と高い
メンバB
- 新人(ただし年齢は部下Aより上)
- 外国人
- プログラミング未経験
- 日本語は日本人の部下Aより上手
- 態度が分かりやすい
- 度胸はある
特徴としていいことが挙げられないということは、私が担っていた役割を任せることは難しいということです。
メンバA-B間でコミュニケーションをとらせて作業をさせてはいるのですが、お互いに作業を理解しあえず、作業状況を聞いても”ちぐはぐ”な状態で、最終的には私が状況をヒアリングしてあげないといけなくなるのでした。
ですが、私がいなくなる以上、二人のどちらかに私の代わりになってもらうか、社内から私の代わりの引継ぎ要員を調達するしかありません。
後者に関しては、仕事が広がらないなら撤退を含めて検討しろと言われている状況では難しく、調達できたとしても、優秀な人ではなく、現状のメンバAやBとさして変わらない能力の人しか調達できそうもありません。
まあ、あとおよそ半年あるし、鬼になって引き継ぐので勘弁してくださいとでもお客さんに説明しようかな。。と思ったのを覚えています。
お客さんへの報告
10月の頭に部長・課長と共にお客さんへの報告をしました。第一声は「え?」でしたよ。
そこから、お客さん側の業務的な本音やら、出つつ、(決して嫌味ではなく、正直な感想という感じでした。)
「まだおよそ半年あるので、メンバAさんを中心に、追加で要員が必要であれば提案いただいて、しっかり引継ぎをして、トニーさんがいなくなっても大丈夫な状況にしておいてください。」
という内容で話がまとまりました。
報告の感想
まあ、お客さん側としてもこの申し出は断ることはできないですからね。とはいいつつ、残りの期間でことあるごとにあからさまな嫌な態度を取られないか?ということも頭をよぎったのですが、そんなことはありませんでした。
むしろ、このことをきっかけに、より多くのことを突っ込んで話すようになりましたし、私たちの仕事に対しても、信頼度が増したように感じます。
そのことを裏付けるように、この後チームメンバが3人から6人に増え、充実した半年を過ごすことになります。
本当にいいお客さんだったなと思います。私が育児休業から復帰したら、おそらく同じお客さんとは仕事ができないのだろうな、と思っているのですが、今後、何らかの形でまた力になれたらいいなと思っています。
メンバAに相談
さて、お客さんに「メンバAを中心に」と言われた以上、彼に私の役割を引き継いでいく必要があります。そのことを彼に話したのですが、案の定の反応が返ってきました。
私「私が育児休業期間に入ったら、君にリーダーの役割をお願いしたいと思っている。だから、あと半年かけてしっかり引き継いでいきたいんだけど、大丈夫かな?」
A「えー。そうくると思ってましたが、正直、やりたいくないです。」
私「とはいえ、Bさんにリーダーやってもらうのも難しいでしょう。」
A「社内から誰か入れないんですか?」
・・・
この後、こんな感じの何を言っても「とにかくやりたくない」の一点張りのやり取りが続きます。
私も正直、「こんなこと言う奴には自分が手塩にかけた仕事を任せたくない」という思いだったので、無理に押し付けることはありませんでしたが、私がいなくなる以上、今までどおりというわけにはいかない ということは伝えました。
彼がその後、どんな成長を見せるのか。はたまた成長をしないのか?
その話は…また別の機会に…(しないかもしれません)
一通りの報告は完了
これで妻・上司・顧客への報告が済んだので、私は育児休業に向けて心置きなく準備をすることができるようになりました。
あとは書類を書いて、仕事の引継ぎをしっかりして、子どもが無事に生まれてくるのを待つだけになりました。
育児休業を取ると決めてから、ここまでおよそ1か月。本当あっという間に感じられました。そして、漸く「自分が父親になるんだ」と実感することができたような気がします。