妻の出産を控え、まさかのインフルエンザに罹患したトニー。仕事と家庭はこの後どうなる!?
前回記事の続きです。
まさかこのタイミングでインフルエンザにかかるとは思ってなかったです。予防接種は完全ではないと分かっていたので、手洗いうがいアルコール消毒で予防していたのですが、結果はこれですからね。(そこまで神経質になってはいなかったが、習慣化はしていた)
インフルエンザに罹るのは、高校3年生の受験シーズン以来、2度目です。社会人になってからは予防接種をしていなかったのですが、その年は妻が妊娠したので受けていました。(妊婦のインフルエンザは重症化しやすいため)
そういえば受験シーズンも万全を期す為、インフルエンザの予防接種を受けていた気が。。私は予防接種を受けると罹患する体質なんでしょうか?
前置きはここまでにして、インフルエンザ罹患発覚後のお話です。
インフルエンザ罹患
病院を出た後、関係各所に連絡する必要があります。まず最初は妻に報告です。
妻への報告
インフルエンザに罹患したことを告げると、妻はあっさり「あらー。でも、あなたから病気うつされたことないからきっと大丈夫だよ」という反応。いやいやいや。。
熱が出てからも寝室は一緒だったので、妻も感染している可能性があるため、病院に相談した方がいい旨を伝えます。相談した結果、ちょうどその翌日、定期検診の予定だったので、そのついでに予防薬としてタミフルを処方するとのことでした。
また、帰宅後は私を隔離した状態にする必要があるため、布団・衣類の運び出しや、各所の消毒などそのための準備をお願いしました。我が家は1LDKなので、私が回復するまでは、妻がリビングダイニングで生活することになりました。
私は自分の食糧を買い込み帰宅します。妻とはマスク越しに離れて事務連絡レベルの会話をし、その後、私は部屋に籠城することになりました。
会社への報告
次にすべきは会社(現場メンバ)への連絡です。インフルエンザに罹患した旨を連絡し、その後の対応について確認します。確認した結果、出社できる条件は以下の二つを満たした場合のようです。
- 発症(発熱があってから)後5日経過
- 解熱から2日経過
今週、最悪全休じゃないか。。仕事は出産に備え、2日分休める余裕はありましたが、
さすがに5日分休む余裕はありませんでした。
発熱があったのは土曜日なので、5日経過とすると、日、月、火、水、木曜日は出社できません。また、解熱から2日経過とすると、火曜日の時点で解熱していないと、金曜日もアウトになってしまうのです。
うーん。考えるよりは寝てしっかり治そう。。指示も出したいけど、インフルエンザだと分かってから、身体も痛い感じがするし、今は何も考えず、とにかく寝よう。そう思い、解熱したら、その旨を連絡すると現場メンバに告げ、病院で処方された薬を嚥下し、床に就きました。
解熱したのは火曜日
月曜日はほとんど寝て過ごし、火曜日もその半分を寝て過ごすと、熱が平熱に下がっていました。
体調も頗るよくなり、これは金曜日から出社できそうだ!と希望が湧いてきます。現場メンバに解熱の旨を連絡し、状況を確認すると「万事順調で問題ない」とのこと。
また「気にしないでしっかり休んでください。」とのお言葉も。成長したな。そうだよな、来月から私はいなくなる(育児休業取得のため)んだから、いなくても回せるぐらいじゃないといけないよな。と安心し、休むことにしました。
「おしるし」の出現
火曜日の夜、寝すぎて眠れず、布団の中で読書をしていると、妻が部屋のドアをノックする音が聞こえました。
ドア越しに何かあったのかをと問うと、「おしるしが出た」とのこと。
「おしるし」とは出血のことで、それは胎児が外に出てこようとして出るものらしく、
イコール出産が近いということからそう呼ばれるそうです。
おしるしが出た数時間後に陣痛が来る人もいるし、そこから2週間ぐらい何もない人もいるし、やはり人によって結構まちまちのようなんですけどね。
出産に立ち会えない可能性を考える
さて、この会話が何を示しているかというと、もちろん出産が近いということなんですが、木曜日までに陣痛が来てしまうと、私が出産に立ち会えないということも意味してます。(病院も解熱から2日経たないと行ってはいけない)
妻からは出産に立ち会ってほしいと言われていました。私はというと、表面上納得して立ち会うことを約束していましたが、実は臨月に至るまで、いや、おそらくこの時まで決心がつかずにおりました。
立ち会いについて思うところ
陣痛から出産に至るまでは長時間相当に激しい痛みが母体を襲うと聞きます。その辛い状況の妻の力になれるのか、自分は狼狽えずにいられるのか、長丁場になると思うが、落ち着いていられるだろうか。
出産時の出血を見て倒れやしないだろうか。。
子どもの産声がきこえなかったらどうしよう。。
聞こえたとして苛立ってしまったらどうしよう。。
そんなことを考えてしまっていて、出産というイベントが不安で仕方なかったのです。
遂に決心
しかし、私はこの時決心がつきました。必ずインフルエンザを克服して、全力で出産に立ち会おうと!
だから、金曜日まで待っていてくれ!息子よ!
水曜日早朝
翌朝、再度妻が部屋のドアをノックしました。なにかな?と思い問いかけると、
「ちょっとお腹痛い気がして、よくわからないんだけど、陣痛かもしれなくて。」
おい、息子よ。。
すぐさま病院に連絡すると、「陣痛かは判断つかないので、確認のため病院に来るように。」と言われ、タクシーを呼び、妻を送り出すことになりました。
「まあ、陣痛じゃないかもしれないしね。でも何かあったら心配だしね。何にもなかったらすぐに戻ってくるからねー!」と、健気に話す妻を、涙目になりながら見送る私。
妻を元気づけないといけないタイミングのはずが、逆に励まされてどうするんだと。。
そして出産へ
妻を送り出した後、大丈夫だといいなと思いながら朝食を食べていると、
「陣痛でした!今から出産です!」と、妻からのメッセージがありました。
桃園の誓い果たせずか。。
そう思いながら、妻に励ましのメッセージを送り、親や会社に連絡をしていると、
「生まれました!元気な男の子です!」とのメッセージが!
どう考えても早すぎないか?まださっきのメッセージ来てから1時間も経っていないぞ!?初産とは思えないぐらい、超安産だったようです。
産声はあがったものの …
その後、子どもが生まれた実感が湧かないまま、関係各所に連絡をしていると、妻から
「NICUにいくことになりそう」とのメッセージがありました。
NICUとはNeoNatal Intensive Care Unitの略で、新生児集中治療室のことです。
早産で生まれた新生児や、呼吸困難に陥った新生児、その他問題がある新生児に対し、
専門のスタッフが24時間治療やお世話をする場所です。
いったいなぜ?と思いつつ、妻を不安にさせないために落ち着いて状況を確認すると、
- 体重は2500gをぎりぎり超えたため、低体重児扱いではなさそう
- 産声もあがったし、いっぱい泣いていたから仮死状態でもなさそう
- たまに呼吸をさぼることがあるらしい
という状況で、妻も産んで以来、再息子と対面できていないようでした。
子どものNICU入院が決定
その後、医師から連絡があり、正式にNICUに行くことが決まりました。
原因は「呼吸が弱い」からだそうで、呼吸以外は問題なさそうだが、NICUで一通り検査してもらうとのことでした。
妻が出産した病院にはNICUがなかったので、NICUがある他の病院に子どもだけ転院することになり、救急車で運ばれて行きました。
どうすることもできない無力感を味わう
子どもが産まれてから状況はどんどん変化していきますが、私は隔離期間中のため、金曜日になるまでの2日間(水・木)、妻のいる病院にも、息子のいる病院にもいくことができません。
その後、私は家でNICUについて調べたり、妻を電話やメッセージで励ますことしかできませんでした。
この時ほど、無力感を味わったことは後にも先にもなかったような気がします。本当に辛かった。。
おわりに
以上が子どもが生まれたときのお話でした。NICUに行った息子が、その後どうなったのか。産後の妻との再会、息子との初めての対面については続いての記事でお楽しみ?ください。