液体ミルク製造のニュースをみて思ったこと。「日本人は白さを気にする」と生産者が言っていたことに関して。

f:id:tonymctony:20190210203250p:plain

 

先日、ニュースで「液体ミルク」の製造に関する各社の戦略みたいな特集をやっていました。液体ミルクの是非については「あった方がいいだろうな」という意見しか持っていないので、そちらの議論への参加はできませんが、このニュースで一つ気になる発言があったのです。

 

それは「日本人は白さを気にするため、白くするために苦労した」というお話でした。

 

 

 

液体ミルク

ここで話題に挙げている「液体ミルク」とは、乳幼児用のミルクのことです。これまで日本では、お湯で溶かしてミルクを作る「粉ミルク」しか販売が許可されていませんでしたが、明治と江崎グリコが厚生労働省から製造の承認を得たとのことです。

 

赤ちゃん向けの液体ミルク グリコに続き明治も開発へ(朝日新聞デジタル)

 

液体ミルクのメリットは「お湯を沸かす→お湯で粉を溶かす→飲める温度に冷ます」という手間がいらないため、緊急時や災害時に重宝するのはもとより、育児の負担軽減となることが期待されています。(経験者は分かると思いますが、粉ミルクを作るのはかなり手間がかかります。そして一日に何度も発生するのです。)

 

製造者の話

冒頭のニュースに話を戻しますが、日本のメーカーが努力しているところとして、液体ミルクの白さを追求したという話がありました。

 

海外で販売されている海外製の液体ミルクは少し茶色っぽいそうです。それが日本の消費者には受け入れられないのではないかと考え、白さを追求しているというような話をしていました(若干ニュアンスは異なるかもしれません)

 

「そうか、白=清潔というイメージが日本では海外よりもあるのだな。」となんだか納得してしまいました。

 

白さにこだわる

液体ミルクから少し話は逸れるのですが、私は「もち麦」と「7分づき米」を混ぜて炊いたご飯を主食としています。「もち麦」は通販で購入しているのですが、そのレビューでよく目にするのが、「米の色が悪くならないからいい」とか「旦那が白くない米が気持ち悪いと言っていたので、こちらの商品は白さを保てるので嬉しい」といったものでした。

 

f:id:tonymctony:20190210201706j:plain
f:id:tonymctony:20190210201704j:plain

(左)いつも食べてるもち麦ごはん (右)離乳食の軟飯。ものすごく眩しく感じる時があります。

 

レビューを見る度、「不自然に白い方が気持ち悪いけどな…」と思っていたのですが、今回の粉ミルクの話に通じるものがあるなあと思いました。こういうこと言う人が気にするんだろうなと。

 

着色料

「綺麗な色でないと気持ち悪い」から、着色料で綺麗な色を出してるんですよね。私は発色が悪く汚かったとしてもそのままでいいと思っているのですが(そもそも鮮やかすぎる方が気持ち悪い気がする)、そうでない人が多いから使用されてるんですよね。

 

健康志向を掲げる商品が多いわりに、着色料が使われているものが多くて「なんだかな」と思うこともしばしば。これもやはり、「綺麗=健康」というイメージがあるからなのでしょうか。

 

おわりに

製造者の努力は素晴らしいものですし、それに対して「無駄なことを」と思っているわけではありません。消費者が望むものを作ろうとしているわけですから。

 

ただ、本来の意味での「健康」が根付かず、様々な「●●(食品)ブーム」が巻き起こっては消えるのも、こういった見た目や目先のデータに追われる人が多いからなのかな?なんて思ってしまったのです。