先日、実家を出てから寝つきが良くなり、実家に帰ると必ず調子を崩すというお話から、「実家に呪われている」説が浮上していました。
実家を出て十数年経った今、実家で暮らした日々を振り返ってみると、実家自体が何かのエネルギーを蓄えているような気がしてならないのです。
実家について
実家は私が小学校を卒業した1998年に完成した一軒家です。20年経ったのだと思うと、なんだか感慨深いです。
小学生時代は団地に住んでおり、自分の部屋はなかったので(弟と共用)、自分の部屋ができてとても嬉しかった覚えがあります。
固定電話
実家の固定電話には1日に数度着信がありました。当時は番号通知機能がなかったので、出られる電話はすべて出ていました。私はリビングでは固定電話に一番近い座席に座っていたので、自然と電話を受ける回数が多くなりました。
親戚の場合だったら取り次ぎますが、営業の電話の時などは、相手の名乗った会社名を反復しながら親の方を振り返り、親が手を振ったり首を振ったりしていた際には、「今、出かけています。今日は帰ってこないと思います。」と言って電話を切っていました。
間違い電話
親戚からの電話、営業電話以外に「間違い電話」もありました。単純に掛け間違った電話以外にも、「悪意」を感じる間違い電話がかかってきていました。
たくやくんいますか?
その悪意のある間違い電話は「○○ですが、たくやくんいますか?」というものでした。我が家には「たくや」という名前を持つものはおりませんから、間違い電話ではないかと返して切っていたのですが、この間違い電話が多い時には毎週かかってきていたのです。
それも同じ人からではなく、違う人からかかってくるのです。相手は女性であることが多かったですが、ごく稀に男性の時もありました。
浮名を流す軟派者?
当初は、親も私も「女性関係にだらしがない『たくや』と名乗る男性が適当に番号を教えている」ものかと冗談で話していたのですが、真偽のほどは定かではありません。
ただ、時折「たくやくんいますか?ギャハハ!」であったり、「たくやくんいますか?」の後すぐ切れてしまったりしていたので、単なる間違い電話である気がしなくなっていました。
悪意を感じたこと
あるとき、同じように「たくやくんいますか?」とかかってきた電話に対して、いつもと同じように間違いである旨を返答したところ、「バーカ!」と言われて切られたことがありました。
ある時には「あー!」と耳をつんざく大声を出して切られることもあり、「おかしい」を通り越して「悪意」ないし「悪戯」なのでは?と思うようになりました。
こちらはなんら悪いことをしていないのに、何故罵倒されなくてはいけないのかと、思春期真っただ中の私の心は深く傷ついたのでした。
対応
私が大学生になる頃には着番号が通知される電話になり、知らない番号からの電話を取ることは少なくなってきたのですが、たまに携帯番号からの着信があり、弟の友人かな?と思って取ると、例の間違い電話であり、もう何も言わずに切っていました。
おわりに
私が実家を出てからも稀にかかってくることがあるそうです。何かのゲームなのか、「たくや」なる人物が本当にいるのか。いずれにしても知る由もなく、もはや興味もないのですが、当時はこの電話がかかってくる度に憂鬱な気持ちになったものでした。
実家に関して思い出すエピソードは「楽しかった」ものより、このような奇怪なものであったり、怖かったものばかりなような気がします。もう一つ、とっておき?のお話があるのですが、それはまたの機会に。
今回この記事を書いて気づいたのですが、実家で過ごした年月より、実家を出てからの年月の方が長くなっていたんですね。特に感慨はないんですけれども(笑)