私が初めて株を購入したのは、ドナルド・トランプ氏がアメリカの大統領選挙で勝利した年(2016年)でした。ヒラリー・クリントン氏が優勢だと思っていたら、トランプ氏が勝利してしまい、株式相場に(一時的なものでしたが)混乱が起こったので、「なんでこのタイミングで始めてしまったんだ!」と後悔したことを覚えています。
これまで初めて株を買った時の話について触れたことはありましたが、ひとつのお話にはしていなかったので、自分の整理も兼ねてお話しようと思います。
初めて株を買った日
冒頭でお話ししたように、私が初めて株を買ったのはアメリカ大統領選挙の数日前。買おうとした銘柄は「株を買おう」と決意したときから決めていた「東武鉄道」でした。
なぜ東武鉄道の株を買おうと思ったのかと言えば、株主優待が目当てでした。年に2回株主優待乗車証が貰えるからです。実家に帰る時に利用できてお得だし、使わなければ親なり兄弟にあげればいい孝行になると考えたからです。
また、鉄道会社なのである程度は安定しているだろうという考えもありました。最初に買う株ですから、あまり変動が大きいものだと気が気じゃなくなりそうだという思いもありましたし。
買おうとした日に買えなかった
当時の仕事の始業時刻は朝9時30分でしたから、株式市場が開く9時から9時30分の間に取引ができました。初めて株を買おうとした日は少し早めに家を出て、仕事場の最寄り駅のベンチで口座開設した証券会社のアプリを起動しました。
買うと決めたものの、常に値が動く相場を見ているとその決意がどんどん揺らいでいき、あっという間に時間が経ってしまいました。
購入した瞬間に一気に下がるのではないか?もっと安く買えるのではないか?という心の声が無数に浮かび上がってくるのです。
そうして買おうと思った株が買えずに職場に行く時間が来てしまい、その日は購入を断念したのでした。
相場が開く前に買い注文
その翌日、「相場を見ていると決意が揺らぐのでよくない」と思ったので、相場が開く前に前日終値あたりの値で買い注文を出しました。
ドキドキしながらその日の帰り道に見てみると、買い注文を出した値段にならなかったようで購入できておらず、前日よりも値を上げており「何をやっているんだ!私は!」とショックを受けたのでした(こういったことが「よくあること」と思えるようになったのは、株を始めて1年ぐらい経ってからです。)
またその翌日も前日より値を上げて買い注文を出していたのですが、約定せず「嫌われているのかな…」とよくわからないことを思ったものです。
買えたら買えたで不安
「このままではずっと買えないままかもしれない…」と謎の危機感を抱いた私は、少し高くても買ってしまおうと思い、少し高いところで買い注文を出しました。
そして、約定。およそ50万円の現金を初めて株券へと変えた興奮は、大げさかもしれませんが、今でも忘れられません。
NISAにするため売却
元々は株主優待目当てで購入したため、長期保有をするつもりだったのですが、その後NISA口座の意味を知って慌ててNISA口座を開設したのち、買いなおすために益が少し出たところで一度売却しました。
買いなおすと決めていたものの、売却は購入と同じくかなり興奮しましたね。
どんどん上昇
売却後、「少し落ちたところで買い戻せばいい感じなのでは?」という欲が出、売却価格をある程度下回ったところで買い戻すことにしました。
しかし、売却した後は売り値をあまり割ることなく、株価はどんどんと上昇していきました。チャートと向かい合った私は呆気にとられるばかり。
「なんで、すぐに買い戻さなかったんだ…。」と後悔したことは言うまでもありません。
おわりに
その後、私が東武鉄道の株価をもう一度買いなおしたことは一度もございません。感情的になってもいいことはありませんが、なんだか悔しくて…。
別の株で含み益マイナス100万というジェットコースターを味わい、大分メンタルが鍛えられたせいか、些細なことで一喜一憂しなくなりましたが、初めて買った株だからか、東武鉄道株には複雑な思いがあるようです。今でもあの時の売り値を上回ったままだし。
それでも、最初に買った株で悔しい思いをしたおかげで、甘言に騙されず、現実的なトレードを心がけられるようになったのかもしれないし、今となっては「よかった」とも思えるようになりました。悔しいけど(笑)