遡ること2週間前、妻のクリスマスプレゼントを買いに行ってまいりました。今年は靴をご所望とのことで、これまで何件か回って候補を絞っていたのでした。
妻とモノを選ぶセンスはだいたい一緒なので、形はすぐ決まったのですが(自分のものなのだから、自分の趣味で選べばいいと思うのですが、私も気に入ってくれた方がいいとのこと)、色がなかなか決めきれなかったようです。
ここで私たち夫婦で如実に差が出るのが、迷った時の色の選択なのでした。
靴選び
今回、妻はピンクとカーキという反対方向に位置する色の選択に迷っていらっしゃいました。どちらも妻に似合っていたので、好きな方を選べばいいと言ったのですが、アドバイスを求められました。
私はこのようなとき、明るい色を選ぶ傾向があるようで、迷わずピンクを推してみたのですが、妻の反応を見るとどうやらカーキを推してほしかった模様。少し間を置いたのち、「カーキの方が似合っている」という言葉の言い換えを十数種類並べて妻を褒め称え続け、その場はカーキを購入することで収まりました。が…
私も欲しい
選ばれなかったピンクがかわいそうになったわけではないのですが、元来私は桃色症候群に罹患している身。そのスニーカーのピンクの魔力に取りつかれてしまったのです。
「いや、あんた半年前にピンクのスニーカー買ったじゃん…。」そう自分自身にツッコミを入れざるを得ない状況だったのですが、気づくと私は店員さんに自分のサイズを告げ、商品を持ってきてもらおうとしておりました。
在庫なし
しかし、在庫を確認した店員さんの回答は「在庫なし」でした。どうやら人気アイドルグループのメンバーが履いていたそうで一気に売れて行ったらしいのです。
私はたいそうがっかりしてしまいましたが、「なくても困るわけでは無いし、そもそもピンクのスニーカーを持っているわけだし問題ないじゃないか。」と自分を納得させ帰路に着きました。
暗躍する妻
その日、がっかりした気持ちを切り替えようとした私の背後で、妻がほくそ笑んでいたことは知る由もありませんでした。彼女は帰りの電車の中で私が断念した商品の在庫を調べていたのです。
なぜそんなことをしていたのか?私が恐るべきがっかり感を出してしまったことに同情したのか?きっとそれもあるのでしょうが、妻の頭の中にあったのは「ペアルックができる!」という希望でございました。
「私、ペアルックするのが夢だったの!」
私に各店舗の在庫状況を教えてくれた妻は、胸に秘めたる想いを隠せなかったようで、少女のように純真な眼差しを私に向けてそう告げたのです。
ペアルック
ペアルックとは男女が同じアイテムを身に着けること。ロマン派の定義ではアイテムと色まで揃えねばペアルックと呼べないようですが、我が家が属するペテン派では同じアイテムであれば、色違いであれど問題ないようです。
ペテン派の同志
妻に服を取られ…譲ることはあれど、ペアルックに関してはしたことがありませんでした。私に抵抗があったわけではなく、ペアルックするような服装が選択肢に無かったのです。トレーナーやパーカーなどのスウェットは着たくないし、Tシャツをフィーチャーするような服装はお互いしないし。
また、スニーカーに関しても10年来履いておりませんでしたから、靴のペアルックの機会もこれまでございませんでした。
渋谷にあるらしい
妻のスマホ画面に映しだされた在庫状況を見ると、私のサイズは渋谷の店舗にあるようでした。「渋谷は遠い。交通費もかかるし、そこまでしてまで…。」と思ったのですが、妻には一つの秘策があるようでした。
余計な交通費をかけず、所要時間も最小限に収める秘策。その名も「実家帰路調達作戦」。
実家帰路調達作戦
その週末、私たちは実家に年末の挨拶に行くことになっておりました。その帰り道に渋谷を経由すれば、効率的にピンクのスニーカーを調達できるという算段。
ひとつネックがあるとすれば、渋谷を経由するのは夕方の予定。そんな時間に子どもと一緒に渋谷を歩きたくないということでしたが、これは「妻の単独突入」で解決できるとのこと。妻の慧眼に私は舌を巻き、作戦決行の許可を出したのでした。
作戦成功
妻の作戦は成功を収め、ペアルックのために必要な道具が揃ったのでした。そして満を持してクリスマスの朝にプレゼント交換したのです。それがこちら。
「普通逆よね。」とは妻の言。あなたが言いますか…。
妻にとっては初めてのアディダスで初めてのペアルックということで感慨もひとしおだったようです。妻の満面の笑顔が見れてよかった。これは大切に履かないといけませんよね。
adidasの「stan smith(スタンスミス) スエードモデル」この2色展開のようです。
なお、このスニーカーはスタンスミスですが、通常のスタンスミスとは違い、材質はスエードが使用され、横のラインが無い代わりにadidasのロゴが付いております。モデルをスタンスミスにしなくてもよかったんじゃないの?と思いつつ…。
おわりに
というわけで、本日はペアルックでお買い物に行ってまいりました。妻はよほど嬉しかったようで「どう?どう?」と頻りに訊いてきました。まあ、最高と返せるほど若くはないですが、吝かではないですよね。息子も楽しそうな雰囲気を感じ取ってか、とてもご機嫌でいらっしゃいました。
ところで皆様はペアルックアイテム、お持ちですか?