タイトルの通りなんですが、宝くじを買う人が減っているそうです。金融リテラシーが身についている人が増えていいことなのではないか?と思い、読み進めて見ると「???」と思うところがございました。
宝くじの収益金は公共事業の財源になるから売りたいというのは理解できる。しかし、用途を説明すれば売れるものなのだろうか?
気になるところ
記事の中には宝くじ販売業務の担当者が
若い世代の購入が少ない。防災対策や災害支援に役立っていることを説明して購入を促したい
若い人たちが関心を持ち、買うきっかけになってほしい
と恰もいいことのように言っているのですが、これって「若い人からもっと税金を取りたい」と言っているのと等しいような気がするんです。収入が少ない若い人たちから。
宝くじの性質
かつて私が読んだ「臆病者のための億万長者入門」によれば、宝くじはその性質上「愚か者に課せられた税金」とも言われています。そして、数多存在するギャンブルの中でもっとも期待値が低いものでもあると。
他のギャンブルは「悪いこと・忌避すべきこと」のように取り扱われることが多いですが、宝くじより断然期待値は高いです。なのに期待値が最も低い宝くじは「いいこと・楽しいこと」として奨励するのはもう、馬鹿にしているとしか言いようがない気もするんですよね。
私自身、今現在は株しかギャンブルをやっていないので、その他のギャンブルを擁護するわけではないのですが、ここは本当に違和感しか感じないんですよね。株が最も期待値が高いギャンブルだと思うのですが、これは人によってはアレルギー反応のように忌避されるのが本当に不思議です…。
私と宝くじ
とはいえ私も宝くじを買っている時期はございました。社会人2年目から3年間、年末ジャンボ宝くじを3万円ほど購入していました。自分の収入に絶望感を感じたのと、後輩に「トニーさん、宝くじは買わなきゃ当たらないんですよ!」と唆されたためです。
3年経って「買わなくては当たらないけれど、買っても当たらない」ことに絶望し、節約やポイ活をして可処分所得を増やす方向に舵を切り、その後株を始めることになります。
当選金額は?
なお、3年で9万円賭けて当選した金額は総額で12000円ほど。300円が毎年10本ずつと、1年だけ3000円が1本当たりました。回収率は13%ですから、9割ほど損していることになります。金額にして78000円です。
私が現在株で最も損(含み損)を出している銘柄を現在売却しても45%の回収率(55%程度のマイナス)ですから、宝くじの回収率はとても低いことが分かります。(株で含み損出していることがいいか悪いかは別として…)
NISA枠で購入したズームの株のことです。
もちろん私の「くじ運」というものも関係しているのでしょうから、同じ金額を賭けてもっと当たる人もいるのでしょう。ですが、私は見切りを付けました。翌年も同じように買ったら、トータルで10万円も損してることになるじゃないか!と思ったことも理由の一つです。10万あったら、その時点で欲しかったもの殆ど買えたものね。
おわりに
少々話が逸れてしまいましたが、宝くじが悪いとか、絶対に買うのはやめたほうがいいと言いたいわけではないんです。その実態をしっかり見極めて買うか買わないかを決めたほうがいいものだと思っています。
当たる人は当たるんでしょうし、「夢を買える」と割り切って楽しんでいる方もいるわけですし、趣旨を理解して「寄付」のつもりで買っている人もいるわけです。
売る側も買う人が減ったのは単なる人口減の影響だけではなく、段々と賢くなってきているという別の側面もあるんじゃないかと捉え、その方面で販売方策を練っていかないといけない時期に来ているということなのではないかと思いました。